ビットコイン・ETH積立シミュレーション:月1〜10万円を3年積み立てると今いくら?

毎月3万円をビットコインに積み立てた場合、2019年・2021年・2023年スタートでそれぞれいくらになったのか。過去の実価格データを元に積立金額×期間のマトリクスとBTC vs ETH比較を数字で解説します。

「毎月3万円をビットコインに積み立てていたら、今いくらになっているのか」——この問いへの答えは、いつ始めたかによって大きく変わります。

この記事では、ドルコスト平均法(DCA)の「仕組み」ではなく、過去の実価格データを使った具体的な試算結果に絞って解説します。2019年・2021年・2023年の3つのスタート時期で比較し、積立額別シミュレーション、BTC vs ETHの比較まで、数字を中心に展開します。

DCAの仕組み・メリット・デメリット・心理的対策については、別記事「ドルコスト平均法で積立投資する方法」で詳しく解説しています。本記事は「数字で見る」ことを軸にした、シミュレーション特化の内容です。



1. 計算の前提:使用するBTC・ETH価格データ

本記事では以下の価格データを基準として使用します。いずれも各時点のおおよその水準であり、実際の取引価格はタイミングによって異なります。また本シミュレーションは取引手数料・販売所スプレッドを含みません。販売所を使う積立では価格に数%のスプレッドが上乗せされることがあり、実際の取得単価・リターンはこれより不利になる場合があります。

ビットコイン(BTC)の価格推移

時点BTC価格(目安)
2019年1月約40万円/BTC
2021年1月約300万円/BTC
2022年1月約460万円/BTC
2023年1月約230万円/BTC
2024年1月約620万円/BTC
2026年1月約1,400万円/BTC
2026年6月(現在)約1,100万円/BTC

イーサリアム(ETH)の価格推移

時点ETH価格(目安)
2019年1月約1.5万円/ETH
2023年1月約20万円/ETH
2026年1月約40万円/ETH
2026年6月(現在)約26万円/ETH

2. スタートタイミングで結果はどう変わるか:毎月3万円×3年のシミュレーション

「同じ毎月3万円・3年積立」でも、開始時期によって結果が大きく異なります。ここでは3つのスタートパターンで比較します。

共通条件:毎月3万円×36ヶ月 = 投資総額108万円

ケース①:2019年1月スタート(BTC約40万円時)→ 2022年1月評価

2019年は1BTC約40万円の低水準でした。その後2020年から始まった強気相場でBTCは大きく上昇し、積立期間中に2021年の強気相場(ピーク時約770万円)を経由。2022年1月時点では約460万円でした。

積立期間の平均購入単価(おおよその試算)は、低価格帯で多く買うドルコスト平均法の特性上、約115万円/BTC前後と推定されます(各月価格の数量加重=調和平均ベースの概算)。

試算結果(2022年1月評価時点)

  • 投資総額:108万円
  • 取得BTC数(概算):約0.94 BTC
  • 評価額(2022年1月・BTC460万円時):約432万円
  • 損益率:約+300%(約4倍)

2019年スタートは、翌2020年から始まった史上最大規模の強気相場を全期間で経験できたため、最も高いリターンになりました。ただしこのタイミングを「選べた」わけではなく、結果論である点に注意が必要です。


ケース②:2021年1月スタート(BTC約300万円時)→ 2024年1月評価

2021年は既に強気相場の最中でした。300万円からスタートし、同年11月に約770万円の最高値を記録。しかし2022年はFTX破綻などの悪材料が重なり、200万円前後まで暴落。2023年末に600万円台まで回復し、2024年1月には約620万円でした。

積立期間の平均購入単価は、高値圏・暴落・回復の3局面を経由するため、約400万円/BTC前後と推定されます。

試算結果(2024年1月評価時点)

  • 投資総額:108万円
  • 取得BTC数(概算):約0.27 BTC
  • 評価額(2024年1月・BTC620万円時):約167万円
  • 損益率:約+55%

2021年スタートは途中で-70%超の暴落を経験するケースです。暴落中に積立を続けることができた場合は、最終的にプラスで評価を迎えられた計算になります。逆に「損失に耐えられず途中で積立を止めた」場合は、回復の恩恵を受けられませんでした。


ケース③:2023年1月スタート(BTC約230万円時)→ 2026年1月評価

2023年は「仮想通貨の冬」明けで、BTC約230万円の底値圏からスタート。2024年のビットコインETF承認・半減期イベントを経て価格は大きく上昇し、2026年にかけて1,400万円超の水準まで達しました。

積立期間の平均購入単価は、2023年(200〜600万円台)・2024年(600〜1,500万円台)・2025年(1,300〜1,800万円台)にわたるため、約700万円/BTC前後と推定されます(各月価格の数量加重=調和平均ベースの概算)。

試算結果(2026年1月評価時点)

  • 投資総額:108万円
  • 取得BTC数(概算):約0.154 BTC
  • 評価額(2026年1月・BTC1,400万円前後時):約216万円
  • 損益率:約+100%

2023年スタートは、底値圏という絶好のタイミングでした。ただし2023年時点では「これが底値」と確信できた人はほとんどいなかったはずです。


3ケースの比較まとめ

スタート時期BTC価格評価時期投資総額概算評価額損益率
2019年1月約40万円2022年1月108万円約432万円約+300%
2021年1月約300万円2024年1月108万円約167万円約+55%
2023年1月約230万円2026年1月108万円約216万円約+100%

同じ積立条件でも、スタートタイミングによって評価額に2倍以上の差が生じることがわかります。これは積立投資であっても「いつ始めたか」の影響が小さくないことを示しています。一方で、3ケースいずれも3年後の評価でプラスになっている点は、BTCが過去に上昇トレンドを維持してきた特性を反映しています。ただし、ここで取り上げた3つの開始時期はいずれも、その後に価格が上昇した期間にあたります。たとえば2021年11月のような高値圏(約770万円)から積み立てた場合、3年後でも損益がわずか、または元本割れになるケースもありえます。プラスになるケースだけを示しているわけではない点に注意してください。


3. 積立金額別シミュレーション:2023年1月〜2026年1月の3年間(BTC)

現在(2026年5月)から最も近い完結ケースとして、2023年1月〜2026年1月の3年間を対象に、積立金額を変えた場合の試算を示します。

前提条件

  • 積立期間:2023年1月〜2026年1月(36ヶ月)
  • BTC取得の平均単価:約700万円/BTC(概算・各月価格の数量加重)
  • 評価時点のBTC価格:約1,400万円(2026年1月時点の概算)
月額投資総額取得BTC数(概算)評価額(目安)損益(目安)損益率
月1万円36万円約0.051 BTC約72万円約+36万円約+100%
月3万円108万円約0.154 BTC約216万円約+108万円約+100%
月5万円180万円約0.257 BTC約360万円約+180万円約+100%
月10万円360万円約0.514 BTC約720万円約+360万円約+100%

損益率は積立額によらず一定です。金額の大きさが結果の規模を決める構造になっており、「始める時期」と「継続できるかどうか」が最終結果に大きな影響を与えます。

月1万円という少額でも、3年間継続した場合は投資総額36万円に対して評価額が70万円台になる試算です。「少額だから意味がない」ということはなく、開始と継続がまず重要という実態が数字から読み取れます。

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4. BTC vs ETH:同条件で積み立てるとどう違うか

同じ2023年1月〜2026年1月の3年間で、BTCとETHに毎月3万円ずつ積み立てた場合を比較します。

ETHの前提

  • 2023年1月 ETH価格:約20万円
  • 取得の平均単価:約35万円/ETH(2023〜2025年の数量加重平均を概算)
  • 2026年1月評価時点のETH価格:約40万円(概算)
銘柄月額投資総額取得数量(概算)評価額(目安)損益率
BTC月3万円108万円約0.154 BTC約216万円約+100%
ETH月3万円108万円約3.1 ETH約123万円約+14%

同期間・同額の積立でも、BTCとETHでは評価額に約1.8倍の差が生じた試算になります(あくまで概算)。特にETHは2026年に入って下落したため、評価時点では伸びが小さくなっています。

この結果だけを見ると「BTCの方が圧倒的」と思えますが、特定の期間の結果だけで両者を断定的に比較することは適切ではありません。ETHはスマートコントラクト基盤として独自の用途を持ち、DeFiやトークンエコノミーとの連動が強い銘柄です。BTC・ETHそれぞれの役割と特性を理解した上で、ポートフォリオとして組み合わせる考え方もあります。詳しくは「暗号資産ポートフォリオの作り方」を参照してください。


5. シミュレーションを実際の積立に活かすためのポイント

数字で見てきた結果を、実際の積立行動に結びつけるための視点を整理します。

「いくらから始めるか」より「継続できるか」

積立投資の最大のリスクは「途中でやめること」です。2021年スタートのケースで見たように、暴落中に積立を止めた場合は回復の恩恵を受けられません。ただし暗号資産は株式以上に値動きが大きいため、株式の積立よりも保守的に、**余裕資金の範囲(月収の数%程度)**から始め、暴落が来ても継続できる金額に抑えることが重要です。

評価額を毎日確認しない

DCAの仕組み上、短期的な価格変動は「含み損」として現れる時期が必ずあります。毎日評価額を確認する習慣は、途中で積立を止める行動につながりやすいです。月1回程度の確認に留めることが、長期継続を助けます。

税金の記録は開始時から

積立で得たBTCを売却・他の暗号資産への交換・商品やサービスの決済に使った際には、取得価額と時価の差が雑所得(総合課税・最大約55%)として課税されます。取得価額は原則「総平均法」(年間の取得総額÷取得総量)で計算し、毎月異なる価格で購入するため、取引履歴を年間を通じて記録・保管しておく必要があります。なお現行(2026年分)は、暗号資産の損失を給与など他の所得と損益通算することも、翌年へ繰り越すこともできません。税金の詳細は「暗号資産の税金基礎知識」で確認してください。

※令和8年度税制改正大綱(令和7年12月)で、特定暗号資産は申告分離課税20.315%・損失の3年繰越への移行方針が決定しました。適用は金融商品取引法の改正法施行の翌年(早ければ2028年分)からで、施行時期は未確定です。海外取引所やDEXは対象外となる可能性があります。2026年分は引き続き総合課税(最大約55%)です。

出口戦略を事前に決める

「いつ売るか」を積立開始時に大まかに決めておくと、目標達成後の行動がスムーズになります。「BTC価格が〇〇万円になったら3分の1ずつ売る」「積立総額が〇倍になったら取り崩し開始」など、ルール化しておくことで感情的な判断を避けられます。


まとめ

本記事では、過去の実価格データを元にした積立シミュレーションの結果を数字で示しました。

  • スタートタイミングによって、同じ条件でも評価額に大きな差が生じる:2019年・2021年・2023年スタートの3ケースで損益率+55%〜+300%の幅が出た(いずれも上昇局面を含む期間で、高値圏スタートなら結果は異なる)
  • 積立額が大きいほど結果の規模も大きくなる:月1万円でも3年で70万円台、月10万円なら700万円超(損失も同じ比率で拡大する点に注意)
  • BTC vs ETH:同期間の比較ではBTCがより高いリターン:ただし特定期間の結果であり、将来を保証するものではない
  • 継続できることが現実的な最善策:開始時期は選べないが、途中でやめないことは自分でコントロールできる。暴落時に仕込んだ分の恩恵も、続けた人だけが受け取れる

積立シミュレーターで実際に条件を変えて試算してみることで、「自分がいくら積み立てるべきか」のイメージがより具体的になります。

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この記事の根拠(出典)


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