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FXのpips(ピップス)とは?計算方法と利益への換算

「10pips取った」とは実際いくらの利益なのか?通貨ペアごとに異なるpipsの定義と、損益計算式、そしてトレードスタイル別の獲得目標を解説します。

更新日: 2026-02-27

FXトレーダーの会話で頻繁に出てくる単位、それが「pips(ピップス)」です。 「今日は20pips勝った」「損切り幅は-10pips」 このように使われますが、なぜ「円」や「ドル」ではなく、わざわざ「pips」という共通単位を使うのでしょうか?

それは、通貨ペアによってレートの桁数が異なるためです。 ドル円(150.00)とユーロドル(1.0800)を同じ土俵で比較するには、pipsという物差しが不可欠です。

この記事では、初心者には少しややこしいpipsの定義、計算方法、そしてpipsを円換算して利益を確定させる手順までを分かりやすく解説します。

pipsの定義:1pipsはいくら?

pips(percentage in point)は、為替レートの最小変動単位を表します。 しかし、通貨ペアによって「どこが1pipsか」が異なります。ここが最初のハードルです。

1. クロス円(対日本円)の場合

ドル円(USD/JPY)、ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)など、決済通貨が「円」のペアです。

  • 1 pips = 0.01円(1銭)
  • 100 pips = 1.00円

例えば、ドル円が「150.00円」から「150.01円」に動けば、1pipsの上昇です。 「150.00円」から「151.00円」になれば、100pips(1円)の上昇です。

2. ドルストレート(対外貨)の場合

ユーロドル(EUR/USD)、ポンドドル(GBP/USD)、豪ドル米ドル(AUD/USD)など、決済通貨が「米ドル」などのペアです。

  • 1 pips = 0.0001通貨単位
  • 100 pips = 0.01通貨単位

例えば、ユーロドルが「1.0800ドル」から「1.0801ドル」に動けば、1pipsの上昇です。 「1.0800ドル」から「1.0900ドル」になれば、100pips(1セント)の上昇です。

※多くのFX会社ではレートが「150.005」のように銭の下(0.1pips)まで表示されていますが、1pipsはあくまで「0.01円(または0.0001ドル)」の位を指します。

pipsから損益金額を計算する

pipsだけでは「いくら儲かったのか」が分かりません。 損益額を出すには、「獲得pips」と「取引数量(ロット数)」を掛け合わせる必要があります。

計算式(クロス円の場合)

損益(円)=獲得pips数×0.01()×取引数量(通貨)\text{損益(円)} = \text{獲得pips数} \times 0.01(\text{円}) \times \text{取引数量(通貨)}

もっとシンプルに言うと:

損益(円)=獲得pips×1万通貨なら100倍\text{損益(円)} = \text{獲得pips} \times \text{1万通貨なら100倍}

例:ドル円で1万通貨保有、20pips獲得

20×100=2,00020 \times 100 = 2,000\text{円}

例:ポンド円で5万通貨保有、-50pips損切り

50×500=25,000-50 \times 500 = -25,000\text{円}

計算式(ドルストレートの場合)

こちらは少し計算が必要です。なぜなら、利益が「ドル」で出るため、それをその時点の「ドル円レート」で円換算しなければならないからです。

損益(円)=獲得pips×0.0001×取引数量×決済時のドル円レート\text{損益(円)} = \text{獲得pips} \times 0.0001 \times \text{取引数量} \times \text{決済時のドル円レート}

例:ユーロドルで1万通貨保有、20pips獲得(ドル円150円)

  1. 獲得ドル:20pips × 0.0001 × 10,000 = 20ドル
  2. 円換算:20ドル × 150円 = 3,000円

同じ20pipsでも、ドル円レートが高い(円安)ほど、ドルストレートの利益(円換算額)は大きくなります。

獲得pips1,000通貨(0.1Lot)1万通貨(1Lot)10万通貨(10Lot)
1 pips10円100円1,000円
10 pips100円1,000円10,000円
50 pips500円5,000円50,000円
100 pips (1円)1,000円10,000円100,000円

トレードスタイル別の目標pips

プロトレーダーは、1回のトレードで何pipsを狙っているのでしょうか? スタイルによって全く異なります。

1. スキャルピング(超短期)

  • 目標:3〜10pips
  • 特徴:数秒〜数分で決済。小さな利益を何回も積み重ねるスタイルです。
  • スプレッドの影響:非常に大きい。1回の利益が小さい分、スプレッド(手数料)が利益を圧迫します。0.1pipsの差が死活問題になります。

2. デイトレード(1日完結)

  • 目標:20〜50pips
  • 特徴:数時間〜その日のうちに決済。1日の値動きの「美味しいところ」だけを抜き取ります。
  • リスク:オーバーナイト(持ち越し)リスクを回避できるのがメリットです。

3. スイングトレード(数日〜数週間)

  • 目標:100〜300pips
  • 特徴:大きなトレンドに乗ります。一時的な逆行(含み損)に耐えるため、ストップロスも広く(50〜100pips)設定します。
  • メリット:チャートを見る時間が少なくて済みます。

まとめ:pips感覚を身につけよう

「1万円損した」と言うより、「100pips逆行された」と言えるようになりましょう。 金額で考えると「1万円もあれば焼肉が…」といった感情が入りますが、pipsで考えれば「許容範囲内のノイズだ」「損切りラインに達したから機械的に切ろう」と冷静になれます。

pips計算ができるようになると、異なる通貨ペアでも同じリスク量でトレードできるようになります。 まずは自分が狙う通貨ペアの「1pipsの価値」を正確に把握しましょう。

pips損益計算ツール

獲得pipsと取引数量を入力するだけで、瞬時に損益額(円)を計算できます。ドルストレートの円換算にも対応。