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年収手取り計算のロジック・計算式を完全解説
給与所得控除、社会保険料、所得税、住民税の計算式を具体例付きで解説。自分の給与明細と照らし合わせて検算できるよう、計算プロセスをすべて公開します。
更新日: 2026-02-27
年収手取り計算のロジック・計算式を完全解説
「シミュレーターの結果が正しいか確認したい。」 「自分の給与明細と照らし合わせたい。」
そんな方のために、当サイトの「年収手取り計算シミュレーター」で使用している計算ロジックをすべて公開します。
手取り額は、以下の4ステップで計算されます。
- 額面給与 - 給与所得控除 = 給与所得
- 給与所得 - 各種所得控除 = 課税所得
- 課税所得 × 税率 = 所得税・住民税
- 額面給与 - (社会保険料 + 税金) = 手取り額
この流れに沿って、具体的な計算式と**年収600万円(独身・東京都在住)**のモデルケースを使って解説します。
ステップ1:給与所得の計算
会社員の必要経費にあたる「給与所得控除」を額面年収から引きます。 この控除額は年収に応じて決まっています(令和2年以降)。
| 年収(額面) | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 162.5万円以下 | 55万円 |
| 162.5万〜180万円 | 年収 × 40% - 10万円 |
| 180万〜360万円 | 年収 × 30% + 8万円 |
| 360万〜660万円 | 年収 × 20% + 44万円 |
| 660万〜850万円 | 年収 × 10% + 110万円 |
| 850万円超 | 195万円(上限) |
【具体例】年収600万円の場合
- 年収600万円は「360万〜660万円」の区分
- 控除額 = 6,000,000 × 20% + 440,000 = 1,640,000円
- 給与所得 = 6,000,000 - 1,640,000 = 4,360,000円
ステップ2:社会保険料の計算
社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)は、額面給与に対して料率を掛けて計算します。 ※正確には「標準報酬月額」を使用しますが、ここでは年収ベースの概算式を紹介します。
1. 健康保険料(協会けんぽ・東京・令和6年度)
- 料率:9.98%(労使折半後の本人負担:4.99%)
- 介護保険(40歳以上)がある場合は率が上がります。
2. 厚生年金保険料
- 料率:18.3%(労使折半後の本人負担:9.15%)
- ※標準報酬月額の上限(65万円)があるため、年収が高くなると実質負担率は下がりますが、シミュレーターでは簡易的に計算しています。
3. 雇用保険料(一般の事業)
- 料率:0.6%(令和6年度)
【具体例】年収600万円の場合
- 健康保険:6,000,000 × 4.99% ≒ 299,400円
- 厚生年金:6,000,000 × 9.15% ≒ 549,000円
- 雇用保険:6,000,000 × 0.6% = 36,000円
- 社会保険料合計 ≒ 884,400円
ステップ3:課税所得の計算
税金を計算するための基準となる「課税所得」を算出します。 給与所得から、以下の「所得控除」を引きます。
- 基礎控除:一律48万円(合計所得2400万円以下)
- 社会保険料控除:ステップ2で払った全額(884,400円)
- その他の控除:配偶者控除、扶養控除、生命保険料控除、iDeCoなど
※住民税の計算では基礎控除が43万円になります。
【具体例】年収600万円(独身・扶養なし)の場合
所得税の課税所得
- 控除合計 = 480,000(基礎) + 884,400(社保) = 1,364,400円
- 課税所得 = 4,360,000(給与所得) - 1,364,400 = 2,995,600円
- 千円未満切り捨て → 2,995,000円
住民税の課税所得
- 控除合計 = 430,000(基礎) + 884,400(社保) = 1,314,400円
- 課税所得 = 4,360,000(給与所得) - 1,314,400 = 3,045,600円
- 千円未満切り捨て → 3,045,000円
ステップ4:所得税の計算
所得税は「超過累進税率」方式です。課税所得が高い部分ほど税率が上がります。
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万〜330万円 | 10% | 97,500円 |
| 330万〜695万円 | 20% | 427,500円 |
| 695万〜900万円 | 23% | 636,000円 |
| 900万〜1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万〜4,000万円 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
さらに、計算された税額に対して2.1%の復興特別所得税が加算されます。
【具体例】年収600万円の場合
- 課税所得:2,995,000円(10%の区分)
- 所得税額 = 2,995,000 × 10% - 97,500 = 202,000円
- 復興税込み = 202,000 × 102.1% = 206,242円
- 百円未満切り捨て → 206,200円
ステップ5:住民税の計算
住民税は「所得割(10%)」と「均等割(約5,000円)」の合計です。 ※地域により若干異なりますが、シミュレーターでは標準税率で計算しています。
- 所得割:課税所得 × 10%
- 均等割:一律 5,000円
- 調整控除:約2,500円(ここでは簡略化のため省略することがあります)
【具体例】年収600万円の場合
- 課税所得(住民税用):3,045,000円
- 所得割 = 3,045,000 × 10% = 304,500円
- 均等割 = 5,000円
- 住民税合計 = 309,500円
最終結果:手取り額の確定
これですべての天引き項目が出揃いました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 額面年収 | 6,000,000円 |
| 社会保険料 | ▲884,400円 |
| 所得税 | ▲206,200円 |
| 住民税 | ▲309,500円 |
| 手取り年収 | 4,599,900円 |
手取り率は 約76.7% となります。
シミュレーターでは、さらに扶養家族の有無、iDeCo、ふるさと納税、住宅ローン控除などを加味して、より詳細な計算を行っています。
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