ふるさと納税のワンストップ特例とは?申請方法・期限・確定申告との違い
ふるさと納税のワンストップ特例の使える条件・申請手順・期限を解説。確定申告なしで控除を受けたい会社員が注意すべき落とし穴も整理します。
執筆:しぐ ・ 更新日: 2026-09-30
ふるさと納税をしたあと、「確定申告が必要なの?」と不安になる人は多いです。しかし会社員の多くは「ワンストップ特例」を使えば確定申告不要で控除を受けられます。
ただし、ワンストップ特例には条件があり、その条件を満たさないまま使うと控除が無効になります。「申請したはずなのに住民税が減らなかった」という失敗の大半は、この条件を見落としたものです。
1. ワンストップ特例とは
ワンストップ特例とは、ふるさと納税の寄付金控除を確定申告なしで受けられる仕組みです。寄付先の自治体に「ワンストップ特例申請書」を郵送するだけで、翌年の住民税から控除されます。
| 通常の控除の流れ | ワンストップ特例の流れ |
|---|---|
| 寄付→確定申告(2〜3月)→所得税還付+住民税控除 | 寄付→申請書郵送(1月10日まで)→住民税控除のみ |
重要な違い: ワンストップ特例を使うと、所得税からの還付はなく、全額が住民税から控除されます。上限内に収めていれば控除の総額は原則として同じで、違うのは還付のタイミングと形だけです(上限を超えた分は、所得税の寄附金控除が乗る確定申告のほうが戻りが大きくなります)。ただし確定申告をする場合、所得税から実際に戻る分の税率が住民税の特例分の計算に入る所得税率より低いと、上限内でも自己負担が2,000円を超えることがあります。たとえば寄付で課税所得が所得税の税率帯の境目(195万・330万・695万・900万・1,800万・4,000万円)を割り込むと、割り込んだ分は1つ下の税率でしか戻りません(ワンストップ特例ではこの差は生じません)。また、ふるさと納税の住民税の控除は、住宅ローン控除の住民税分を引いた後に残る所得割から差し引かれます。残る所得割が(寄付額 − 2,000円)に足りないと、足りない分は戻りません。上限内で寄付した場合、この不足が起きるのは所得税の課税所得が0円(住宅ローン控除がなくても所得税がかからない)世帯で、確定申告にしても所得税からは戻らないため、ワンストップ特例でも確定申告でも結果は同じです。
2. ワンストップ特例が使える3つの条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ①所得税の確定申告の義務がない | 会社員に限らず、年金受給者や所得税がかからない人なども対象(会社員なら給与収入2,000万円以下など、確定申告がいらない条件を満たす人) |
| ②寄付先が5自治体以内 | 同一自治体に複数回寄付しても、自治体数で数える(1自治体に3回=1自治体) |
| ③その年に確定申告も住民税の申告もしない | 医療費控除・住宅ローン初年度・給与以外の所得の合計20万円超など確定申告をする場合はNG。会社員や年金受給者で、副業・FX・暗号資産の所得や、家賃などの不動産所得、個人年金保険の年金、源泉徴収なしの特定口座・一般口座の株の売却益など、給与・公的年金以外で源泉徴収では課税が済まない所得がある人は、20万円以下で確定申告の義務がなくても住民税の申告が原則として必要なのでNG(所得割がかからない人のうち、市区町村の条例で申告不要とされている人を除く)。給与も公的年金も受け取っていない人は、所得税がかからず確定申告をしない年も、住民税の申告が原則として必要なのでNG(所得割がかからない人のうち、市区町村の条例で申告不要とされている人を除く) |
3つ全てを満たす場合のみ、ワンストップ特例が有効です。
所得税の確定申告が必要かどうかを判定するときの「給与以外の所得の合計」には、源泉徴収ありの特定口座で確定申告をしないことを選んだ株の売却益や、確定申告をしないことを選んだ上場株式等の配当は入れません。
3. 申請の手順と書類
必要書類
| 書類 | 入手方法 |
|---|---|
| ワンストップ特例申請書 | 寄付サイトからダウンロード or 自治体から郵送で届く |
| 本人確認書類 | マイナンバーカードのコピー(両面)または通知カード+運転免許証等 |
申請の流れ
- 寄付をする(各寄付サイトまたは自治体のサイトから)
- 寄付先から「寄付受付通知書」と「ワンストップ特例申請書」が届く(または送付を依頼)
- 申請書に必要事項を記入し、本人確認書類のコピーを同封して寄付先自治体に郵送
- 翌年1月10日(必着) までに送付
申請書が届かない場合は、各寄付サイト(ふるさとチョイス・楽天ふるさと納税等)のマイページからダウンロードできます。
4. よくある失敗パターン
失敗①:1月10日の期限を過ぎた
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 期限前 | 急いで郵送する(速達推奨) |
| 期限後 | ワンストップ特例が無効→確定申告(3月15日まで)で対応する |
1月10日の期限を過ぎた場合は、翌年の確定申告でふるさと納税の寄付金控除を申告することで控除を受けられます。寄付証明書は必ず保管しておいてください。
失敗②:6自治体以上に寄付した
5自治体以下という条件を超えると、全件の申請が無効になります。
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 6自治体以上に寄付してしまった | 全件について確定申告が必要(ワンストップ申請は無効) |
「1月10日前に気づいた」場合でも、6自治体超過があれば全件確定申告に切り替えた方が確実です。
失敗③:確定申告をすることになった(医療費控除等)
ワンストップ特例申請後に、医療費控除・住宅ローン初年度控除・20万円を超える副業所得の申告等で確定申告が必要になった場合や、住民税の申告をした場合、ワンストップ特例は無効になります。
失敗④:申請書を送ったが内容に不備があった
申請書の記入ミス(マイナンバー桁数ミス・住所の記入漏れ等)があると、自治体から修正依頼が来るか、無効扱いになることがあります。
| チェックポイント | 内容 |
|---|---|
| マイナンバー | 12桁の数字が正確に記入されているか |
| 氏名・住所 | 住民票の表記と一致しているか |
| 生年月日 | 正確に記入されているか |
| 本人確認書類 | 有効期限内かつコピーが鮮明か |
5. ワンストップ特例 vs 確定申告:どちらを選ぶか
| 状況 | 推奨方法 |
|---|---|
| 給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象になっている会社員で、給与以外の所得がない・5自治体以内 | ワンストップ特例(確定申告不要) |
| 副業も給与(アルバイトなど)だけで、給与収入の合計が2,000万円以下、給与の全部が源泉徴収の対象、副業先の給与の収入が20万円以下で、ほかに給与以外の所得がない・5自治体以内 | ワンストップ特例(確定申告も住民税の申告もいらないため) |
| 副業先からも給与を受け取っていて、副業先の給与の収入と給与以外の所得の合計が20万円超 | 確定申告(ふるさと納税も同時に申告。給与の合計額が少ない人向けの別の基準もある=所得税法121条1項2号ロ) |
| 1行目と同じ給与の条件(給与収入2,000万円以下・1か所・全部が源泉徴収の対象)の会社員で、給与以外の所得の合計が20万円超 | 確定申告(ふるさと納税も同時に申告) |
| 給与収入(2か所以上から受け取る人は合計)が2,000万円以下で、給与の全部が源泉徴収の対象の人で、副業・FX・暗号資産の所得や、家賃などの不動産所得、個人年金保険の年金、源泉徴収なしの特定口座・一般口座の株の売却益など、給与以外で源泉徴収では課税が済まない所得があり、給与以外の所得の合計(2か所以上から受け取る人は副業先の給与の収入との合計)が20万円以下 | ワンストップ特例は使えない(住民税の申告が原則として必要なため。所得割がかからない人のうち、市区町村の条例で申告不要とされている人を除く)。確定申告か住民税の申告で、ふるさと納税も申告(どちらが得かは表の下) |
| 給与収入(2か所以上から受け取る人は合計)が2,000万円以下で、給与の全部が源泉徴収の対象の人で、給与以外の所得は、源泉徴収ありの特定口座で確定申告をしないことを選んだ株の売却益や、確定申告をしないことを選んだ上場株式等の配当だけ(2か所以上から受け取る人は副業先の給与の収入が20万円以下) | 所得税の確定申告はいらない(この売却益・配当は20万円の合計に入れないため)。住民税の申告がいるかどうかは住んでいる市区町村に確認し、いらなければ、5自治体以内ならワンストップ特例を使える |
| 給与も公的年金も受け取っていない人(FIRE後など)で、住民税の所得割がかかる | ワンストップ特例は使えない(住民税の申告が必要なため)。納める所得税が出るなら確定申告が必要で、ふるさと納税も同時に申告。出ないなら確定申告か住民税の申告で、ふるさと納税も申告 |
| 医療費が年間10万円超(総所得金額等が200万円未満なら「総所得金額等の5%」超) | 確定申告(医療費控除と同時に申告) |
| 住宅ローン控除の初年度 | 確定申告(ワンストップと確定申告を混用しない) |
| 寄付先が6自治体以上 | 確定申告 |
表の「給与以外の所得の合計」には、源泉徴収ありの特定口座で確定申告をしないことを選んだ株の売却益や、確定申告をしないことを選んだ上場株式等の配当は入れません。
確定申告をどうせ行う人は、ワンストップ特例は使わず、確定申告でふるさと納税の控除を申告する方がシンプルです。
給与以外(年金受給者は公的年金以外)の所得が20万円以下で確定申告の義務はないものの、住民税の申告が必要なためワンストップ特例を使えない人は、次のどちらかで申告します。
- 確定申告をする:所得税と住民税の両方からふるさと納税の控除を受けられます。ただし、20万円以下だったその所得も申告に含めるので、その所得も所得税の計算に入ります。原稿料などの報酬から源泉徴収された所得税は差し引いて精算され、引かれすぎた分は戻ります。
- 住民税の申告だけをする:所得税は、年末調整(年金受給者は年金からの源泉徴収)と報酬からの源泉徴収で決まった額のままです。その所得に新たな所得税はかかりませんが、報酬から源泉徴収された所得税は戻りません。ふるさと納税の控除は住民税からだけになり、所得税からの控除(寄附金控除)は受けられません(寄附金控除は年末調整では受けられないため)。
どちらが得かは、給与以外の所得の額と寄附額を比べるだけでは決まりません。国内FXの利益や株の売却益は所得税をほかの所得と分けて一律の税率で計算し、報酬から源泉徴収された所得税は確定申告で精算されるためです。比べるのは所得税です。住民税は、どちらの申告でも給与以外の所得に同じようにかかり、ふるさと納税の住民税の控除も同じ計算になります。ふるさと納税も入れて確定申告書を作ってみて、所得税が還付になるなら確定申告のほうが、納める所得税が出るなら住民税の申告だけのほうが、所得税と住民税の合計は少なくなります(還付も納付もないなら同じです)。
ただし、次の人は所得税だけでは比べられません。両方の申告で所得税と住民税の合計を試算して比べてください。
- 住宅ローン控除を所得税から引ききれず、住民税からも引かれている人(所得税の額が変わると、住民税から引かれる額も変わることがあります)
- 源泉徴収ありの特定口座の売却益や上場株式等の配当のように、確定申告に入れるかどうかを選べる所得を確定申告に入れる人(確定申告に入れると住民税の計算にも入り、住民税も変わります)
ワンストップ特例の申請書を出していても、選んだほうの申告書にふるさと納税を記載してください(記載しないと控除されません)。
6. 年末にやるべきことのタイムライン
| 時期 | やること |
|---|---|
| 12月中 | 今年の寄付を完了させる・上限額の最終確認 |
| 1月10日まで | 全寄付先に申請書を郵送(必着) |
| 1月中旬以降 | 申請書が自治体に届いたか確認(返送ハガキ等) |
| 5〜6月 | 住民税決定通知書で控除額を確認 |
よくある質問
Q. ワンストップ特例の申請書を紛失しました。再入手できますか?
各ふるさと納税サイト(楽天ふるさと納税・ふるさとチョイス等)のマイページから申請書をダウンロードできます。または寄付先の自治体に電話して再送付を依頼することもできます。
Q. 同じ自治体に複数回寄付した場合、申請書は何枚送ればいいですか?
寄付ごとに1枚の申請書が必要です。同じ自治体に3回寄付した場合は3枚送ります。自治体数(1自治体)としてカウントするため5自治体以内の条件には影響しませんが、申請書の枚数は寄付の件数分必要です。
Q. オンライン(電子申請)でワンストップ申請できますか?
マイナンバーカードを持っている場合、一部の自治体・寄付サイトでは電子申請(マイナポータル連携等)が可能です。郵送不要で期限管理もしやすくなるため、マイナンバーカードがある場合は電子申請を優先することをお勧めします。
まとめ
ワンストップ特例は「確定申告なしでふるさと納税の控除を受ける便利な制度」ですが、条件と期限を守ることが前提です。
- 所得税の確定申告の義務がない(会社員に限らない)・5自治体以内・確定申告も住民税の申告もしないの3条件全て必須
- 1月10日(必着)が申請書の期限:期限後は確定申告に切り替える
- 確定申告や住民税の申告をする場合はワンストップ特例が無効:申告書にふるさと納税を記載することを忘れずに
- 6自治体超過は全件確定申告が必要:5自治体以内に収めるか、最初から確定申告を前提にする
- 住民税通知書(5〜6月ごろに届く)で控除反映を必ず確認:反映されていない場合は要因を調査
ふるさと納税シミュレーター
年収・家族構成を入力して、ワンストップ特例で受けられる控除額を試算。
ワンストップ特例に関する追加のよくある質問
Q. ワンストップ特例は住民税からしか控除されないのはなぜですか?
ワンストップ特例の仕組みは、所得税から控除される分も含めて全額を住民税から控除するよう変換して処理するためです。通常の確定申告では「所得税からの還付+住民税の控除」という2段階で控除されますが、ワンストップ特例では「住民税から全額控除」というシンプルな形になります。控除の合計金額は上限内なら原則として同じですが(確定申告で、寄付により課税所得が所得税の税率帯の境目を割り込むときなどは、確定申告のほうが少なくなることがあります)、タイミングと形式が異なります。なお、上限内の寄付でも、住宅ローン控除の住民税分を引いた後に残る所得割が(寄付額 − 2,000円)に足りない人は、足りない分がワンストップ特例でも確定申告でも戻りません(§1)。所得税還付として先に手元に戻る分がない点は、資金繰りの観点で若干の違いが生じます。
Q. ワンストップ特例の申請後に引越しをした場合、どうなりますか?
申請書を提出した後に住所変更があった場合、自治体によっては確認が必要になることがあります。特に申請書の住所と住民票の住所が1月1日時点で異なると、処理に影響が出る可能性があります。年末〜年明けにかけて引越しを予定している場合は、ワンストップ申請の処理に注意が必要です。不安な場合は寄付先自治体または市区町村の窓口に確認することを推奨します。
Q. 控除が住民税から引かれていない場合、どうすれば確認できますか?
毎年5〜6月ごろに届く「住民税決定通知書(特別徴収の場合は給与明細添付)」の「税額控除」欄に「寄附金税額控除」として金額が記載されていれば、控除が反映されています。記載がない場合は、申請書の不備・期限超過・確定申告との混用などが考えられます。通知書が届いたら必ず控除欄を確認する習慣を持つことで、控除漏れに早期に気づけます。
Q. マイナポータルを使った電子申請は手続きが複雑ですか?
マイナポータルを通じたワンストップ特例の電子申請は、マイナンバーカードとスマートフォン(ICカードリーダー機能対応)があれば、郵送作業なしで完結します。手順は「マイナポータルにログイン→ふるさと納税ワンストップ申請を選択→寄付先自治体・金額を入力→電子署名で送信」という流れで、郵送より期限管理がしやすい点がメリットです。初回設定にやや手間がかかりますが、一度設定すれば翌年以降は手続きが簡略化されます。
注意点:ワンストップ特例の落とし穴をもう一度確認
期限を「1月10日必着」と誤解しない
「1月10日」は「消印有効」ではなく「必着(到着)」が条件です。1月10日に投函しても到着が1月11日以降になると無効になります。12月末〜1月上旬の繁忙期は郵便配達が遅れることもあるため、速達郵便を利用するか、余裕を持って12月中〜1月7日までに送付することが推奨されます。電子申請であれば消印・到着の概念がなく、1月10日23:59まで送信が有効なため、期限管理のリスクが下がります。
ワンストップ特例と確定申告を混用しない
1つの自治体にはワンストップ申請書を送り、別の自治体には確定申告で申告する、という混用は機能しません。ワンストップ申請は確定申告も住民税の申告もしない人が使える制度であり、確定申告を1件でも行うと全件のワンストップ申請が無効になります。この場合、すべての寄付先を確定申告書の寄附金控除欄に記載する必要があります。
寄付証明書は確定申告まで保管を
ワンストップ申請書を送ったとしても、寄付証明書(受領証明書)は捨てずに保管してください。万一ワンストップ申請が無効になって確定申告が必要になった場合、寄付証明書がないと申告ができません。各ふるさと納税サイトのマイページから電子版を再取得できる場合もありますが、原本が手元にある方が確実です。
ポイントまとめ:ワンストップ特例の成功チェックリスト
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 所得税の確定申告の義務がないこと | 会社員に限らず、年金受給者なども対象 |
| 寄付先が5自治体以内であること | 同一自治体への複数寄付は1自治体でカウント |
| 確定申告も住民税の申告もしないことが確定している | 医療費控除・住宅ローン初年度・給与以外の所得の合計20万円超はNG。副業・FX・暗号資産の所得や、家賃などの不動産所得、個人年金保険の年金、源泉徴収なしの特定口座・一般口座の株の売却益など、給与・公的年金以外で源泉徴収では課税が済まない所得があれば、20万円以下でもNG(住民税の申告が原則として必要。所得割がかからない人のうち、市区町村の条例で申告不要とされている人を除く)。給与も公的年金も受け取っていない人は、住民税の申告が原則として必要なのでNG(所得割がかからない人のうち、市区町村の条例で申告不要とされている人を除く) |
| 申請書を1月10日必着で送付 | 速達or電子申請で余裕を持つ |
| マイナンバーと本人確認書類を同封 | 記載漏れ・有効期限切れに注意 |
| 5〜6月ごろに届く住民税通知書で控除確認 | 「寄附金税額控除」欄を必ず確認 |
| 寄付証明書を保管しておく | 万一の確定申告切り替えに備える |
この記事の根拠(出典)
本記事の控除の仕組み・上限の計算に使っている税率・控除額・保険料率と、ワンストップ特例を使えない人の条件は、以下の一次情報(2026年9月時点。ワンストップ特例と確定申告の要否は2026年9月28日確認)で確認しています。制度は改正されるため、最新の内容は各リンク先でご確認ください。
- ワンストップ特例を使えるのは、所得税の確定申告の義務がない(または給与所得者などが確定申告を要しない規定の適用を受ける)と見込まれ、ふるさと納税の控除を受ける目的以外に住民税の申告書を出す必要もないと見込まれる人であること/住民税の申告書を出すと、ワンストップ特例の申請はなかったものとみなされること:e-Gov法令検索「地方税法」附則第7条第8項・第13項第2号
- 給与以外の所得がある人は3月15日までに住民税の申告書を出すこと(1月1日現在で給与または公的年金等の支払を受けていて、前年に給与所得以外の所得または公的年金等に係る所得以外の所得がなかった人〔公的年金等に係る所得以外の所得がなかった人で、社会保険料控除などの一定の控除を受けようとする人を除く〕と、所得割の納税義務を負わないと認められる人のうち市町村の条例で定める人は除く):e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項
- ワンストップ特例が使えない人が、所得税と住民税でふるさと納税の寄附金控除を受けるには確定申告が必要なこと:東京国税局「「ふるさと納税ワンストップ特例」の申請書を提出された方」
- 住民税の申告書には寄附金税額控除の事項を書くので、確定申告をしなくても住民税の申告でふるさと納税の住民税の控除を受けられること:e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項第6号・第3項
- 所得税の寄附金控除は年末調整では受けられないこと(年末調整で差し引く控除に寄附金控除〔第78条〕が入っていない):e-Gov法令検索「所得税法」第190条
- 確定申告では、報酬などから源泉徴収された所得税を差し引いて精算し、引かれすぎた分は還付されること:e-Gov法令検索「所得税法」第120条第1項第4号・第138条第1項
- FXの利益(先物取引に係る雑所得等)と株の売却益は、所得税をほかの所得と区分して15%で計算すること:e-Gov法令検索「租税特別措置法」第41条の14第1項・第37条の10第1項・第37条の11第1項
- 給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象になっている人は、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら確定申告を要しないこと/2か所以上から給与を受ける人は、従たる給与の収入と給与所得・退職所得以外の所得の合計などで判定すること/この合計に、源泉徴収ありの特定口座で確定申告をしないことを選んだ上場株式等の譲渡による所得や、確定申告をしないことを選んだ上場株式等の配当は含めないこと:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」/e-Gov法令検索「所得税法」第121条第1項
- 住民税から控除する住宅ローン控除の額は、所得税の住宅ローン控除の額から所得税の額を引いた残り(上限あり)で決まること(居住年が平成21年から令和7年までの人。2027年1月1日施行の改正後の条文では令和12年までの人):e-Gov法令検索「地方税法」附則第5条の4第1項〔道府県民税〕・第5項〔市町村民税〕
- ふるさと納税の住民税の控除(基本分・特例分)は所得割の額を超えては控除されないこと/ワンストップ特例の申告特例控除額はその控除を引いた後の所得割の額から、住宅ローン控除の住民税分も所得割の額から控除されること(これらの条には、控除しきれない分を還付する定めがない。配当割額などの控除には第314条の9第2項に還付の定めがある):e-Gov法令検索「地方税法」第314条の7第1項〔市町村民税〕・第37条の2第1項〔道府県民税〕(「当該控除額が当該所得割の額を超えるときは、当該控除額は、当該所得割の額に相当する金額とする」)・附則第7条の2第1項・第4項(「第三十七条の二第一項及び第十一項の規定を適用した場合の所得割の額から控除する」)・附則第5条の4第1項・第5項・第314条の9第2項(2026年9月30日確認)
- 住民税の税額控除は、調整控除→配当控除→住宅借入金等特別税額控除→寄附金税額控除の順に差し引くこと(ふるさと納税の控除は、住宅ローン控除の住民税分を引いた後の所得割から引かれる):江東区「税額控除の種類」(令和8年度以降の住民税を基準にした課税庁の解説の「控除順」。地方税法の第37条の2第1項・附則第5条の4第1項などは、どちらの控除も調整控除を適用した後の所得割から控除すると書いており、両者の順序は書いていません)(2026年9月30日確認)
- 源泉徴収ありの特定口座の株の売却益(特定株式等譲渡所得)や上場株式等の配当(特定配当等)を所得税の確定申告書に記載すると、住民税の計算にも入ること:e-Gov法令検索「地方税法」第313条第12項〜第15項(用語の定義は第23条第1項第15号・第17号)・附則第35条の2の2第5項
- 1月1日現在で給与や公的年金等の支払を受けていない人は、所得割がかからない人のうち市町村の条例で定める人を除き、3月15日までに住民税の申告書を出すこと:e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項
- ふるさと納税の控除が3本立てであること(①所得税の寄附金控除=対象となる寄附額は総所得金額等の40%が上限/②住民税・基本分=〈寄附額−2,000円〉×10%で対象は同30%が上限/③住民税・特例分)と、自己負担2,000円:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」/国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」
- 特例分(③)が住民税所得割額の20%で頭打ちになり、そこを超えると実質負担が2,000円を超えること:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(「(3)'」と、3つの控除を合計しても〈ふるさと納税額−2,000円〉に届かず実質負担が2,000円を超える、という記述)/条文はe-Gov法令検索「地方税法」第314条の7第11項〔市町村民税〕・第37条の2第11項〔道府県民税〕(「所得割の額の百分の二十に相当する金額を超えるときは、当該百分の二十に相当する金額」)
- ワンストップ特例(確定申告が不要な給与所得者等で、寄附先が5団体以内の場合に使えること。所得税からの控除は行われず、その分も含めて翌年度の住民税から控除されること):総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(ページ後半「ふるさと納税ワンストップ特例制度」)/条文はe-Gov法令検索「地方税法」附則第7条〔見出し「個人の道府県民税及び市町村民税の寄附金税額控除に係る申告の特例等」〕(第1項が対象者、第2項〔道府県民税〕・第9項〔市町村民税〕が「都道府県知事等の数が五以下であると見込まれる場合」に申告特例の求めを限定)・附則第7条の2(ワンストップのときに住民税から控除する申告特例控除額)・附則第7条の3(その割合の読み替え)
- 住民税の所得割10%(道府県民税4%+市町村民税6%。政令指定都市は2%+8%で合計は同じ)と、住民税の基礎控除43万円(合計所得2,400万円以下):総務省「個人住民税」/e-Gov法令検索「地方税法」(第34条第2項第1号・第314条の2第2項第1号)
- 住宅ローン控除のうち住民税から控除できる限度額(入居年などで変わります。くわしくはふるさと納税の限度額の記事へ):総務省「新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ」
- 医療費控除(実際に支払った医療費から保険金等と10万円〈総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%〉を引いた額・最高200万円):国税庁「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
- 市区町村は、特別徴収する住民税の額を5月31日までに勤務先と、勤務先を通じて本人に通知すること:e-Gov法令検索「地方税法」第321条の4第1項・第2項
- ふるさと納税の寄附金控除は、所得税では総所得金額などから引く所得控除であること/所得税の税率は課税所得195万・330万・695万・900万・1,800万・4,000万円を境目に上がること(=寄付で境目を割り込むと、割り込んだ分は1つ下の税率でしか所得税が戻らない理由):e-Gov法令検索「所得税法」第78条第1項・第89条第1項(2026年9月30日確認)
- 住民税の特例分の割合は、住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額(5万円に配偶者・扶養などに応じた額を足した額と、所得税の基礎控除から48万円を引いた額の合計)を引いた額で決まり、住民税ではふるさと納税は所得控除でない(税額控除)ため、寄付をしてもこの額は減らないこと(=所得税の戻りが下がっても住民税側は埋めない理由):e-Gov法令検索「地方税法」市町村民税=第314条の2(所得控除の列挙に寄附金が無い)・第314条の3第2項・第314条の6第1号イ・第314条の7第1項・第11項/道府県民税=第34条・第35条第2項・第37条の2第1項・第11項/割合の読み替え=附則第5条の6第1項・第2項(2026年9月30日確認)
- ワンストップ特例の申告特例控除額は、住民税の特例分に、住民税の課税総所得金額(から人的控除差調整額を引いた額)で決まる割合を掛けて出し、所得税の計算を通らないこと(=所得税の戻りとのずれが生じない理由):e-Gov法令検索「地方税法」附則第7条の2第1項・第2項(道府県民税)・第4項・第5項(市町村民税)・附則第7条の3第1項・第2項(2026年9月30日確認)
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