年収700万円のふるさと納税上限
年収700万円のふるさと納税上限額は独身で約10.8万円。副業などで課税所得が695万円を超えると税率が上がる年収帯で、控除しすぎを防ぐための家族構成別の計算方法と住宅ローン控除の正しい関係を解説します。
執筆:しぐ ・ 更新日: 2026-09-30
年収700万円は、ふるさと納税の恩恵を存分に受けられる水準です。独身・標準的な控除であれば上限額は約10.8万円になり、高級和牛・旅行券・家電など選択肢の幅が大きく広がります。
ただし年収700万円は、副業所得や不動産所得が加わったり、配当を総合課税で申告したりすると、課税所得が695万円を超えて23%帯に入ることがある水準で、かつ扶養家族の有無やiDeCoによって実際の上限額が変わります。「とりあえず10万円寄付しておけば大丈夫」と思い込むと、控除が取りきれない可能性があります(住宅ローン控除は税額控除のため上限は原則変わりません)。
1. 年収700万円の基本的な上限額
まず標準ケースでの上限を確認します。
独身・扶養なし・住宅ローンなしの基準値
| 条件 | ふるさと納税上限目安 |
|---|---|
| 独身(扶養なし・住宅ローンなし) | 約108,000円 |
| 独身(iDeCo月2万円を掛けている) | 約89,000円(※下記参照・課税所得が330万円を割り税率が下がるため低下幅が大きい) |
| 独身(住宅ローン控除あり) | 原則変わらず約108,000円(住宅ローン控除は上限に影響しない) |
家族構成別の上限額比較
家族がいると扶養控除が増えて課税所得が下がるため、ふるさと納税の上限も変わります。
| 家族構成 | 上限目安 |
|---|---|
| 独身 | 約108,000円 |
| 夫婦(共働き・配偶者の年収207万円超) | 約108,000円 |
| 夫婦(配偶者控除あり・妻専業主婦) | 約87,000円 |
| 夫婦+子1人(0〜15歳・扶養控除対象外) | 約87,000円 |
| 夫婦+子1人(16〜18歳・一般扶養:所得税38万・住民税33万) | 約78,000円 |
| 夫婦+子1人(19〜22歳・特定扶養:所得税63万・住民税45万) | 約75,000円 |
| 夫婦+子2人(両方16歳以上・一般扶養2件) | 約70,000円 |
| 夫婦+子3人(一般扶養3件) | 約62,000円 |
| 独身+特定扶養1人(所得税63万・住民税45万) | 約84,000円 |
| 独身+老人扶養同居1人(所得税58万・住民税45万) | 約84,000円 |
| 夫婦+老人扶養同居1人 | 約75,000円 |
※上限の計算では、住民税側の控除額(一般33万円・特定45万円・老人同居45万円)が所得割を動かし、併記した所得税側の控除額(38万円・63万円・58万円)は適用される所得税率を通じて効きます。住民税側が同額でも所得税側が違えば税率帯が変わり、上限が変わることがあります(この表では特定扶養と老人扶養同居がどちらも同じ税率帯に収まるため同額ですが、年収800万円の記事では両者で約1.4万円の差が出ます)。
※「夫婦+子3人」の行は、本人が40歳未満・賞与なしだと所得税の課税所得が約197万円で、税率帯の境目195万円のすぐ上にあります。確定申告をする場合、上限(61,781円)まで寄付すると課税所得が195万円を割り込み、割り込んだ分は10%でなく5%でしか所得税が戻らないため、自己負担は約4,000円になります(ワンストップ特例ならこの上乗せは起きません)。このように確定申告では、所得税から実際に戻る分の税率が住民税の特例分の計算に入る所得税率より低いと、上限内でも自己負担が2,000円を超えることがあります。
子供の年齢によっても控除額が変わります(特定扶養控除は19〜22歳の子に適用され、控除額は住民税45万円・所得税63万円)。子供が大学生の世帯は上限がさらに下がる場合があります。なお、シミュレーターの詳細設定には「うち特定扶養親族(19〜22歳)」「うち老人扶養親族」の欄があります。扶養人数だけ入れて内訳を空のままにすると全員が一般扶養として計算され、上限が過大に出るので、内訳まで入力してください。
2. 年収700万円の税率:ほぼ20%帯に収まる
年収700万円と聞くと「695万円超の23%帯」を心配する人がいますが、多くの場合は20%帯に収まります。
| 年収700万円・独身の概算 | 金額 |
|---|---|
| 年収 | 700万円 |
| 給与所得控除 | 180万円 |
| 社会保険料控除 | 約104.0万円 |
| 基礎控除 | 67万円(令和8改正・合計所得489万〜655万円の区分) |
| 課税所得(概算) | 約349.0万円 |
| 所得税率 | 20%(330〜695万円の課税所得帯) |
課税所得約349.0万円は20%税率帯です。ただし副業所得や不動産所得が加わったり、配当を総合課税で申告したりすると、課税所得が695万円を超えて23%帯に入るケースがあります(配当を申告分離課税・申告不要にした場合は合算されません)。その場合は上限額がやや増えます。
3. 住宅ローン控除がある場合の注意点
「住宅ローン控除があるとふるさと納税の上限が大幅に下がる」とよく言われますが、これは正確ではありません。ふるさと納税の上限は住民税の所得割額を基準に決まり、住宅ローン控除は所得割を計算した「後」に差し引く税額控除なので、上限の計算基準(所得割×20%)そのものを減らしません。そのため上限額は原則として変わりません。
ただし、申告方法によっては「住宅ローン控除を引ききれない」問題が起きることがあります。仕組みを整理します。
| 申告方法 | 住宅ローン控除との関係 |
|---|---|
| ワンストップ特例 | 所得税が関与せず、寄付額のうち2,000円の自己負担を除いた控除分が翌年の住民税から控除される。住宅ローン控除(所得税が主)と枠を奪い合わないため、影響はない |
| 確定申告 | ふるさと納税の所得税控除分だけ所得税が減る。住宅ローン控除が大きく所得税をほぼ使い切っている人は、住宅ローン控除のうち所得税から引ききれない分が住民税の控除上限(前年の所得税の課税総所得金額等の5%・最大97,500円。2016〜2025年入居の人は、5%を掛ける前の金額に「所得税の基礎控除 − 48万円」を加算。平成26〜令和3年入居で「特定取得」「特別特定取得」に当たる人は率と上限が7%・最大136,500円。加算と7%は別の条件なので、2016〜2021年入居で特定取得等に当たる人は両方が効く)で頭打ちになり、住宅ローン控除を一部使い切れないことが理論上あり得る |
4. iDeCoとの組み合わせ:上限は少し下がるが節税はトータルで増える
iDeCoの掛金は所得控除になるため、課税所得が下がります。課税所得が下がるとふるさと納税の上限も下がります。年収700万円・独身の課税所得(所得税)は約349.0万円で、所得税率20%帯(330万円超)の下端に位置します。そのため掛金が年19万円程度を超えると課税所得が330万円を割り、所得税率が20%→10%に下がります。特例分の計算式は税率が分母に入るため、この境界を越えると上限の下げ幅が一段大きくなります(月1.2万円なら約4,000円低下ですが、月2万円では約20,000円低下)。
| iDeCoの月額掛金 | 年間所得控除 | ふるさと納税上限への影響 |
|---|---|---|
| 月1.2万円 | 14.4万円 | 約4,000円低下 |
| 月2万円 | 24万円 | 約20,000円低下(上限約89,000円) |
| 月2.3万円(上限の一例) | 27.6万円 | 約21,000円低下(上限約88,000円) |
※低下幅は丸める前の金額どうしの差です。上の「約108,000円」から表の低下幅を引くと、丸めのぶん1,000円ほど小さい値になります。
※月1.2万円の場合(独身・40歳未満・賞与なし)は課税所得が約335万円で330万円のすぐ上にあるため、確定申告をして上限(104,356円)まで寄付すると330万円を割り込み、自己負担は約7,700円になります(ワンストップ特例ならこの上乗せは起きません)。
ふるさと納税の上限が下がっても、iDeCoの節税効果(満額27.6万円で年約7.5万円)の方がはるかに大きいです。年収700万円の課税所得は約349万円なので、満額の掛金を引くと330万円を割り、掛金の一部は10%でしか軽減されません(全額20%軽減なら約8.4万円ですが、実際は約7.5万円です)。両方を組み合わせることが、年収700万円帯で節税効果を最大化する合理的な戦略です。
5. 年収700万円で約10万円寄付した場合の節税効果
具体的な節税額を計算してみます。独身・住宅ローンなし・iDeCoなし・上限108,000円を全額寄付した場合:
| 控除内容 | 金額 |
|---|---|
| 寄付額 | 108,000円 |
| 自己負担(約1,900円) | 約1,900円 |
| 所得税からの還付(20%+復興税) | 約21,600円 |
| 住民税からの控除 | 約84,500円 |
| 控除の合計(所得税+住民税) | 約106,100円 |
| 実質出費(返礼品あり) | 約1,900円 |
約106,100円は「払った寄付が戻ってくる額」であって、得した額ではありません。手元に残る価値は返礼品です。返礼品は寄付額の30%以内(自治体の調達費用の上限)なので、10.8万円の寄付なら多くても約3.2万円相当。自己負担約1,900円を引いた約3.1万円が得になる金額の目安で、これは自己負担の約16倍にあたります。
6. 年収700万円帯の返礼品活用例
上限約10万円あれば選択肢が広がります。
| カテゴリ | 寄付額の目安 |
|---|---|
| 宿泊旅行券(2泊分) | 3〜5万円 |
| 黒毛和牛・高級しゃぶしゃぶセット | 2〜3万円 |
| 家電(ポータブルスピーカー・空気清浄機等) | 2〜3万円 |
| お米(50〜80kg相当) | 1〜2万円 |
| カニ・ウニ・ホタテなど海産物詰め合わせ | 1〜2万円 |
5自治体以内の寄付ならワンストップ特例が使えます(確定申告をする場合や、副業などの給与以外の所得があって住民税の申告が必要な場合はワンストップ特例は使えないため、申告書に寄付控除を記載する必要があります)。
7. よくある質問
Q. 年収700万円で確定申告は必要ですか?
純粋な会社員で副業・投資なし・5自治体以内のふるさと納税のみであれば、ワンストップ特例を使えば確定申告は不要です。医療費控除を受ける年は確定申告が必要で、ワンストップ特例は無効になるため、確定申告書でふるさと納税の寄付控除を記載してください。副業は、給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象になっている会社員なら、給与以外の所得の合計が20万円を超える年に確定申告が必要です(副業先からも給与を受け取っている人は、副業先の給与の収入と給与以外の所得の合計で判定します)。副業・FX・暗号資産の所得や、家賃などの不動産所得、個人年金保険の年金、源泉徴収なしの特定口座・一般口座の株の売却益など、給与以外で源泉徴収では課税が済まない所得がある年は、20万円以下で所得税の確定申告の義務がなくても住民税の申告が必要なため、ワンストップ特例は使えません。この場合、ふるさと納税は確定申告か住民税の申告で申告します(確定申告をすれば住民税の申告もしたことになります。どちらが得かはワンストップ特例の記事の§5)。
Q. 年末に年収が想定より増えそうな場合は?
昇給やボーナス増で年収が上振れする場合、年末に上限を再計算することをお勧めします。上限が上がっていれば12月31日までに追加の寄付をして控除枠を使い切れます。
まとめ
- 独身・扶養なし・住宅ローンなしの上限は約108,000円
- 配偶者控除あり:約87,000円、子供2人扶養(16歳以上):約70,000円
- 住宅ローン控除があっても上限は原則変わらない(税額控除のため。確定申告時のみ住宅ローン控除の引ききれに注意)
- iDeCoでふるさと納税上限は少し下がるが、トータルの節税はiDeCo込みの方が有利
- シミュレーターで自分の条件を必ず確認してから寄付することが控除取りこぼしを防ぐ確実な方法
ふるさと納税シミュレーター
年収700万円の条件で上限額の目安を試算できます。iDeCoを入れると上限が下がるので反映してください(住宅ローン控除は税額控除のため上限は原則変わりません)。上限はその年の所得と控除が確定して初めて決まり、超えた分は特例分の控除が効かず大半が自己負担になるため、表示額の9割程度に抑えると安全です。
注意点と見落としやすいポイント
年収700万円帯でふるさと納税を最大限活用するために、特に注意が必要な点を整理します。
「年収700万円=上限10万円」は独身・ローンなしの数字
上限額108,000円はあくまでも独身・扶養なし・住宅ローンなしという標準的な条件での目安です。住宅ローンの残高・扶養家族の人数と年齢・配偶者の収入・iDeCoの掛金など、個人の条件によって実際の上限は大きく変わります。「年収700万円だから10万円寄付しておけば問題ない」という判断は危険で、自己負担が2,000円を超えてしまう可能性があります。
年末にかけて年収が変わる場合の対応
ふるさと納税の上限は「その年の年収」に基づきます。ボーナスの変動・昇給・副業収入の増加などで年末に年収が上振れした場合、12月31日までであれば追加で寄付して控除枠を使い切ることができます。逆に育休・病欠・転職による収入減少があった年は、事前に計算した上限より実際の上限が下がることがあるため注意が必要です。
ワンストップ特例と確定申告の切り替えに注意
ワンストップ特例を申請した後に確定申告が必要になった場合(医療費控除の申請や、20万円を超える副業所得の申告など)、ワンストップ特例は無効になります。確定申告書に必ずふるさと納税の寄附金控除を記載しないと、控除が反映されません。寄付証明書は全件保管しておくことが重要です。
よくある質問(追補)
Q. 年収700万円で副業収入がある場合、上限はどう変わりますか?
副業収入(雑所得・事業所得)がある場合、総所得が増えることで課税所得が高くなります。これによりふるさと納税の上限は増えます。副業所得が100万円あれば、独身の場合の上限は108,000円より多くなる可能性があります。ただしふるさと納税の控除上限が出るのは「年収→手取り」タブだけで、このタブには雑所得・事業所得を足す欄がありません(「副業→手取り」タブなら副業収入・経費を入れられますが、そちらにふるさと納税の上限は表示されません)。副業所得を「年収」欄に加算すると給与所得控除が誤って掛かるので避けてください。副業がある年の上限は、住民税通知書の所得割額から「上限額 ≒ 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率 × 1.021)+ 2,000円」(90% は 100% から住民税の基本分10%を引いた割合。地方税法314条の7第11項)で見積もってください(「所得割額 × 20%」だけで止めると3割ほど低く出ます。年収700万は所得税率20%帯で、10%帯より分母が小さくなるぶんズレが大きくなります)。なお、通知書の「所得割額」は住民税の住宅ローン控除・前年のふるさと納税分も差し引いたあとの数字です。上限の基準になるのは調整控除だけを引いた額なので、これらの控除を受けている人は引かれている分を足し戻してから式に入れてください(足し戻さないと上限を2〜3割低く見積もります。両方に当てはまる人はさらに大きくずれます)。
Q. 返礼品の受け取り方法や選び方に注意点はありますか?
返礼品は寄付した翌月〜数ヶ月後に届く場合が多いです。食品・日用品は配送時期に注意が必要で、特に生鮮食品は受け取り可能な時期を確認してから申し込む必要があります。旅行券は有効期限がある場合が多く、申し込み前に期限と使用条件を確認することをお勧めします。返礼品の「還元率」は寄付額の30%以内が法律上の上限ですが、実際には20〜30%の範囲のものが多いです。
Q. 複数の自治体に分けて寄付することはできますか?
できます。ワンストップ特例を使う場合は、寄付先が5自治体以内であれば確定申告なしで控除が受けられます。6自治体以上に寄付した場合は確定申告が必要になります。上限額の範囲内であれば、複数自治体に分散して寄付しても節税効果は変わりません。
ポイント整理
| 条件 | 上限目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 独身・扶養なし・ローンなし | 約108,000円 | 年収700万円の基準値 |
| 配偶者控除あり(専業主婦) | 約87,000円 | 扶養控除で課税所得減 |
| 配偶者控除+子2人扶養(16歳以上) | 約70,000円 | 扶養控除2件。配偶者控除がなく子2人だけなら約78,000円 |
| iDeCo月2万円を掛けている | 約89,000円 | 課税所得が330万円を割り所得税率が下がる分だけ大きく減(第4章参照) |
| 住宅ローン控除あり | 原則変わらず約108,000円 | 税額控除のため上限は不変 |
| 節税効果を最大化する組み合わせ | ふるさと納税+iDeCo | トータルの節税効果が最大 |
年収別のふるさと納税上限(各年収の詳細記事)
他の年収帯の上限額・家族構成別の目安はこちらで確認できます。
- 年収300万円のふるさと納税上限
- 年収400万円のふるさと納税上限
- 年収500万円のふるさと納税上限
- 年収600万円のふるさと納税上限
- 年収800万円のふるさと納税上限
- 年収900万円のふるさと納税上限
- 年収1000万円のふるさと納税上限
この記事の根拠(出典)
本記事の控除の仕組み・上限の計算に使っている税率・控除額・保険料率と、ワンストップ特例を使えない人の条件は、以下の一次情報(2026年9月時点。ワンストップ特例と確定申告の要否は2026年9月28日確認)で確認しています。制度は改正されるため、最新の内容は各リンク先でご確認ください。
- 給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与が源泉徴収や年末調整の対象になっている人は、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら確定申告を要しないこと:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」/e-Gov法令検索「所得税法」第121条第1項(第1号は「第百八十三条(源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)」による徴収を条件にしています)
- ワンストップ特例を使えるのは、所得税の確定申告の義務がない(または給与所得者などが確定申告を要しない規定の適用を受ける)と見込まれ、ふるさと納税の控除を受ける目的以外に住民税の申告書を出す必要もないと見込まれる人であること/住民税の申告書を出すと、ワンストップ特例の申請はなかったものとみなされること:e-Gov法令検索「地方税法」附則第7条第8項・第13項第2号
- 給与以外の所得がある人は3月15日までに住民税の申告書を出すこと(1月1日現在で給与または公的年金等の支払を受けていて、前年に給与所得以外の所得または公的年金等に係る所得以外の所得がなかった人などは除く):e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項
- 確定申告書を出せば住民税の申告書を出したものとみなされること:e-Gov法令検索「地方税法」第317条の3第1項
- ワンストップ特例が使えない人が、所得税と住民税でふるさと納税の寄附金控除を受けるには確定申告が必要なこと:東京国税局「「ふるさと納税ワンストップ特例」の申請書を提出された方」
- 住民税の申告書には寄附金税額控除の事項を書くので、確定申告をしなくても住民税の申告でふるさと納税の住民税の控除を受けられること:e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項第6号・第3項
- 所得税の寄附金控除は年末調整では受けられないこと(年末調整で差し引く控除に寄附金控除〔第78条〕が入っていない):e-Gov法令検索「所得税法」第190条
- ふるさと納税の控除が3本立てであること(①所得税の寄附金控除=対象となる寄附額は総所得金額等の40%が上限/②住民税・基本分=〈寄附額−2,000円〉×10%で対象は同30%が上限/③住民税・特例分)と、自己負担2,000円:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」/国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」
- 特例分(③)が住民税所得割額の20%で頭打ちになり、そこを超えると実質負担が2,000円を超えること:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(「(3)'」と、3つの控除を合計しても〈ふるさと納税額−2,000円〉に届かず実質負担が2,000円を超える、という記述)/条文はe-Gov法令検索「地方税法」第314条の7第11項〔市町村民税〕・第37条の2第11項〔道府県民税〕(「所得割の額の百分の二十に相当する金額を超えるときは、当該百分の二十に相当する金額」)
- ワンストップ特例(確定申告が不要な給与所得者等で、寄附先が5団体以内の場合に使えること。所得税からの控除は行われず、その分も含めて翌年度の住民税から控除されること):総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(ページ後半「ふるさと納税ワンストップ特例制度」)/条文はe-Gov法令検索「地方税法」附則第7条〔見出し「個人の道府県民税及び市町村民税の寄附金税額控除に係る申告の特例等」〕(第1項が対象者、第2項〔道府県民税〕・第9項〔市町村民税〕が「都道府県知事等の数が五以下であると見込まれる場合」に申告特例の求めを限定)・附則第7条の2(ワンストップのときに住民税から控除する申告特例控除額)・附則第7条の3(その割合の読み替え)
- 上限額の計算に使う令和8年分の所得税の基礎控除(合計所得489万円以下104万円/489万円超655万円以下67万円/655万円超62万円)と、給与所得控除の最低保障74万円(給与収入220万円以下):国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」(PDF)(1ページ目 ⑴イ・⑵イ の表)/国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」
- 給与所得控除の計算式(給与収入360万円・660万円・850万円で式が変わり、850万円超は195万円で頭打ち):国税庁「No.1410 給与所得控除」。同ページ(令和8年4月1日現在法令等)には、令和8年分・令和9年分(220万円まで74万円)と令和7年分(190万円まで65万円)の表が並んでいます(220万円超の式は両方の表で同じです)
- 所得税の速算表(課税所得195万円・330万円・695万円・900万円・1,800万円・4,000万円で区切る5%〜45%の7段):国税庁「No.2260 所得税の税率」。特例分(③)の割合に使う所得税率には復興特別所得税の2.1%を上乗せした率を用います
- 上限額の元になる住民税所得割を左右する社会保険料(健康保険9.85%〈本人4.925%〉・介護保険1.62%〈本人0.81%〉・子ども・子育て支援金0.23%〈本人0.115%〉・厚生年金18.300%〈本人9.150%〉・雇用保険の労働者負担0.5%):全国健康保険協会「令和8年度の保険料額表(東京支部)」(PDF)/全国健康保険協会「令和8年度保険料率のお知らせ」/日本年金機構「保険料額表(令和2年9月分〜)」(令和8年度版PDF)/厚生労働省「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」(PDF)
- 住民税の所得割10%(道府県民税4%+市町村民税6%。政令指定都市は2%+8%で合計は同じ)と、住民税の基礎控除43万円(合計所得2,400万円以下):総務省「個人住民税」/e-Gov法令検索「地方税法」(第34条第2項第1号・第314条の2第2項第1号)
- iDeCoの拠出限度額(企業型確定拠出年金にも他の企業年金にも加入していない会社員は月23,000円):e-Gov法令検索「確定拠出年金法施行令」(第36条第2号「二万三千円」)。⚠️令和7年の年金制度改正で、2026年12月の拠出分から限度額が引き上げられる予定です
- 住宅ローン控除のうち住民税から控除できる限度額(式は本文のとおり。入居年で変わります):総務省「新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ」
- 医療費控除(実際に支払った医療費から保険金等と10万円〈総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%〉を引いた額・最高200万円):国税庁「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
- ふるさと納税の寄附金控除は、所得税では総所得金額などから引く所得控除であること/所得税の税率は課税所得195万・330万・695万・900万・1,800万・4,000万円を境目に上がること(=寄付で境目を割り込むと、割り込んだ分は1つ下の税率でしか所得税が戻らない理由):e-Gov法令検索「所得税法」第78条第1項・第89条第1項(2026年9月30日確認)
- 住民税の特例分の割合は、住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額(5万円に配偶者・扶養などに応じた額を足した額と、所得税の基礎控除から48万円を引いた額の合計)を引いた額で決まり、住民税ではふるさと納税は所得控除でない(税額控除)ため、寄付をしてもこの額は減らないこと(=所得税の戻りが下がっても住民税側は埋めない理由):e-Gov法令検索「地方税法」市町村民税=第314条の2(所得控除の列挙に寄附金が無い)・第314条の3第2項・第314条の6第1号イ・第314条の7第1項・第11項/道府県民税=第34条・第35条第2項・第37条の2第1項・第11項/割合の読み替え=附則第5条の6第1項・第2項(2026年9月30日確認)
- ワンストップ特例の申告特例控除額は、住民税の特例分に、住民税の課税総所得金額(から人的控除差調整額を引いた額)で決まる割合を掛けて出し、所得税の計算を通らないこと(=所得税の戻りとのずれが生じない理由):e-Gov法令検索「地方税法」附則第7条の2第1項・第2項(道府県民税)・第4項・第5項(市町村民税)・附則第7条の3第1項・第2項(2026年9月30日確認)
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