年収950万円の手取りはいくら?1,000万円が見えてきた水準の税負担
年収950万円の手取りはいくら?税金・社会保険の内訳を詳細計算。社会保険料の増加が鈍化する仕組みと1,000万円まであと一歩の節税戦略を解説。
執筆:しぐ ・ 更新日: 2026-09-29
年収950万円は、「1,000万円が見えてきた水準」です。賞与なし(年収を12等分)なら厚生年金が上限に達して社会保険料の増加が鈍化し、給与所得控除も195万円上限で固定。手取りは概ね690〜700万円(月約57〜58万円)が目安です。
この記事では、年収950万円の会社員(独身・扶養なし)を標準ケースとして、税金・社会保険の内訳を詳細計算します。900万円・1,000万円との比較、社会保険料が増えにくくなる仕組み、ふるさと納税の上限、iDeCoの節税効果まで解説します。
1. 年収950万円の手取り:結論から
会社員・独身・社会保険加入で、適用する控除は給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除だけという標準ケースです。
| 項目 | 年間金額(目安) |
|---|---|
| 額面年収 | 9,500,000円 |
| 給与所得控除 | 1,950,000円(上限固定) |
| 給与所得 | 7,550,000円 |
| 基礎控除 | 620,000円 |
| 社会保険料控除 | 約1,238,992円 |
| 課税所得 | 約5,691,000円 |
| 所得税 | 約725,600円 |
| 住民税 | 約59.1万円 |
| 社会保険料(本人負担) | 約1,238,992円 |
| 手取り合計 | 約694万円 |
| 月額手取り | 約57.9万円 |
※ 標準ケースは、40歳未満(介護保険料なし)・賞与なし(年収を12等分)として計算しています。
月額のイメージ:額面79.2万円から手取り約57.9万円。差し引き約21.3万円が税金・社会保険に消えます。
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2. 税金・社会保険の内訳
給与所得控除(上限固定)
年収950万円でも給与所得控除は195万円(上限)で固定されます。
| 計算式 | 金額 |
|---|---|
| 給与所得控除(上限) | 1,950,000円(固定) |
| 給与所得(950万−195万) | 7,550,000円 |
年収850万円から950万円の間、いずれも給与所得控除は195万円で変わりません。年収が増えるほど「控除の恩恵なし」で課税所得が直接増える構造です。なお年収850万円を1円でも超えると所得税の基礎控除が67万円から62万円に下がるため、その時点で課税所得がさらに5万円増えます。
所得税の計算
課税所得は約569万円。20%帯(330〜695万円)の上位に位置し、1,000万円の課税所得(約616万円)と近い水準です。
| 課税所得の区間 | 税率 | この区間の税額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 97,500円 |
| 195万〜330万円 | 10% | 135,000円 |
| 330万〜569.1万円(この帯) | 20% | 478,200円(239.1万円×20%) |
| 課税所得569.1万円の合計(控除42.75万円) | — | 710,700円 |
| 復興特別所得税(×1.021)込み | — | 約725,600円 |
| 実際の所得税(目安) | — | 約72.6万円 |
住民税の計算
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 給与所得 | 7,550,000円 |
| 住民税基礎控除 | 430,000円(所得税の62万円とは異なる) |
| 社会保険料控除 | 約1,238,992円 |
| 住民税課税所得(概算) | 約5,881,000円 |
| 所得割・市町村民税分(588.1万円 × 6% − 調整控除1,500円 → 100円未満切捨) | 351,300円 |
| 所得割・道府県民税分(588.1万円 × 4% − 調整控除1,000円 → 100円未満切捨) | 234,200円 |
| 均等割・森林環境税(均等割4,000円+森林環境税1,000円) | 5,000円 |
| 住民税合計 | 約59.1万円 |
社会保険料の計算
年収950万円の場合、賞与なし(年収を12等分)なら月給は約79.2万円。健康保険の標準報酬月額は79万円の等級(報酬月額77万円以上81万円未満)で、厚生年金は上限の65万円(2026年度)に達しています。
| 種類 | 標準報酬月額(目安) | 本人負担率 | 年間負担額 |
|---|---|---|---|
| 厚生年金保険 | 65万円(上限等級・固定) | 9.15% | 約71.4万円 |
| 健康保険(協会けんぽ・東京) | 79万円 | 約5.04% | 約47.8万円 |
| 雇用保険 | 給与全額 | 0.5% | 4.75万円 |
| 合計 | — | — | 約123.9万円 |
3. 社会保険料の増加が鈍化する仕組み
年収950万円(賞与なし)の大きな特徴は、厚生年金保険料がすでに上限に達していることです。
厚生年金の上限(2026年度は標準報酬月額65万円)
厚生年金は標準報酬月額(月収を等級で区分)の上限が65万円です(2020年9月から。2026年度もこの値で、2025年の年金制度改正法により2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられます)。2026年度は報酬月額63.5万円以上で上限の等級になり、それ以上月収が増えても厚生年金保険料は増えません。賞与がある場合は、月給の上限とは別に賞与1回150万円まで厚生年金がかかります(社会保険料とは?の§4で試算しています)。
| 年収 | 厚生年金(月額) | 年間厚生年金保険料 |
|---|---|---|
| 800万円(月66.7万円) | 65万円 × 9.15% × 2 × 12 | 約142.7万円(事業主含む) |
| 900万円(月75万円) | 65万円 × 9.15% × 2 × 12 | 約142.7万円(変わらず) |
| 950万円(月79万円) | 65万円 × 9.15% × 2 × 12 | 約142.7万円(変わらず) |
| 1,000万円(月83万円) | 65万円 × 9.15% × 2 × 12 | 約142.7万円(変わらず) |
賞与なし(年収を12等分)なら、本人負担分(半額)は約71.4万円で固定されます。
健康保険は上限が高い
一方、健康保険(協会けんぽ)の標準報酬月額の上限は139万円(2026年度)と厚生年金より大幅に高いため、950万円ではまだ上限に達しておらず、年収増に応じてやや増加します。
| 年収 | 健康保険の標準報酬月額 | 本人負担(年額目安) |
|---|---|---|
| 800万円 | 68万円 | 約41.1万円 |
| 850万円 | 71万円 | 約42.9万円 |
| 900万円 | 75万円 | 約45.4万円 |
| 950万円 | 79万円 | 約47.8万円 |
| 1,000万円 | 83万円 | 約50.2万円 |
950万円〜1,000万円の健康保険増加は約2.4万円程度で、社会保険料全体の増加幅は非常に小さくなっています。
4. 家族構成別の手取り比較
年収950万円で家族構成が異なる場合の手取りの変化です。
| 家族構成 | 追加控除 | 課税所得(目安) | 節税額 | 手取り(目安) |
|---|---|---|---|---|
| 独身 | なし | 約569万円 | — | 約694万円 |
| 配偶者あり(専業) | 配偶者控除38万円 | 約531万円 | 約11.1万円 | 約706万円 |
| 配偶者+子1人 | 上記+扶養控除38万円 | 約493万円 | 約22.1万円 | 約717万円 |
| 配偶者+子2人 | 上記+扶養控除38万円 | 約455万円 | 約33.2万円 | 約728万円 |
※表の「追加控除」欄の金額は所得税の控除額です。住民税の配偶者控除・一般扶養控除は33万円(所得税の38万円より5万円低い)で、節税額の列は「所得税の控除額×限界税率×1.021+住民税の控除額×10%」で計算しています。
※年収950万円は合計所得755万円のため、配偶者控除は満額(所得税38万円・住民税33万円)が適用されます(逓減が始まるのは納税者の合計所得900万円超=給与年収約1,095万円から)。
5. 家計シミュレーション
手取り約694万円(月57.9万円)で生活する場合の支出目安です。
独身・都市部(東京想定)のケース
| 支出項目 | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 住居費(家賃・ローン) | 16〜24万円 | 192〜288万円 |
| 食費・外食 | 7〜11万円 | 84〜132万円 |
| 交通費・車維持費 | 2〜6万円 | 24〜72万円 |
| 通信・光熱費 | 2〜4万円 | 24〜48万円 |
| 保険料 | 1〜3万円 | 12〜36万円 |
| 趣味・娯楽・交際費 | 5〜10万円 | 60〜120万円 |
| 生活費合計 | 33〜58万円 | 396〜696万円 |
| 月間余剰(貯蓄・投資) | −0.2〜24.8万円 | — |
住居費・生活水準の選択次第で貯蓄余力が大きく変わります。月40万円程度に抑えれば月17.9万円の貯蓄が可能です。
配偶者+子1人のケース
手取りが月約59.7万円(扶養あり)になります。
| 支出項目 | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 住居費(ローン) | 18〜23万円 | 216〜276万円 |
| 食費 | 8〜12万円 | 96〜144万円 |
| 教育費(幼〜小) | 2〜7万円 | 24〜84万円 |
| 交通・車 | 3〜6万円 | 36〜72万円 |
| 通信・光熱・保険 | 4〜8万円 | 48〜96万円 |
| 雑費・趣味 | 3〜6万円 | 36〜72万円 |
| 合計 | 38〜62万円 | 456〜744万円 |
6. 貯蓄・住宅ローンの目安
貯蓄シミュレーション
| 月額積立 | 年間積立額 | 10年後(年利3%) | 20年後(年利3%) |
|---|---|---|---|
| 15万円 | 180万円 | 約2,092万円 | 約4,903万円 |
| 20万円 | 240万円 | 約2,789万円 | 約6,537万円 |
| 25万円 | 300万円 | 約3,486万円 | 約8,171万円 |
月20万円を積み立てると、20年で約6,500万円(利回り3%想定)の資産形成が目安となります。
住宅ローンの借入可能額
金融機関の審査で使われる「額面年収に対する返済比率」から逆算すると、次のようになります。
| 返済比率(額面年収比) | 年間返済額 | 借入可能額の目安(35年・金利1%) |
|---|---|---|
| 25% | 約237.5万円 | 約7,000万円 |
| 30% | 約285万円 | 約8,300万円 |
| 35% | 約332.5万円 | 約9,700万円 |
⚠️ 上表は審査に通る上限であって、無理なく返せる額ではありません。返済比率25%(借入約7,000万円)の月返済19.8万円でも、手取り月57.9万円の約34%を占めます。返済が手取り月収の22〜28%に収まる水準(金利2%・35年)で計算すると、安全圏の借入額は約3,800〜4,900万円です。詳しくは住宅ローンの借入限度額(年収倍率)のリアルと返済比率を参照してください。
7. 前後帯との比較
年収900万円・950万円・1,000万円の手取り比較です(独身・標準ケース)。
| 比較項目 | 年収900万円 | 年収950万円 | 年収1,000万円 |
|---|---|---|---|
| 手取り(目安) | 約662万円 | 約694万円 | 約727万円 |
| 月額手取り | 約55.1万円 | 約57.9万円 | 約60.6万円 |
| 前帯との差(年額) | — | 約33万円 | 約33万円 |
| 前帯との差(月額) | — | 約2.7万円 | 約2.7万円 |
950万円から1,000万円の手取り増加
950万円→1,000万円の手取り増加は年間約33万円(月約2.7万円)です。
| 控除・税負担の増加分(950万→1,000万円) | 金額 |
|---|---|
| 所得税の増加(20%帯) | 約9.7万円 |
| 住民税の増加(10%) | 約4.7万円 |
| 健康保険料・雇用保険料の増加 | 約2.7万円 |
| 厚生年金保険料の増加 | 0円(賞与なしなら上限固定) |
| 控除増加合計 | 約17.1万円 |
| 手取りの増加 | 約33万円 |
※上記の試算は課税所得が20%帯内に収まる前提です(実際には年収1,000万円でも課税所得は約616万円で20%帯の範囲内)。
8. ふるさと納税の上限額
年収950万円(独身)の場合のふるさと納税上限は概ね17万円前後です。
| 条件 | 上限額(目安) |
|---|---|
| 独身・扶養なし | 約17.0万円 |
| 配偶者あり(控除対象) | 約16.1万円 |
| 配偶者+子1人 | 約15.1万円 |
| 配偶者+子2人 | 約14.2万円 |
上限約17万円を活用した場合の経済効果:
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| ふるさと納税額 | 170,324円 |
| 自己負担額 | 1,824円 |
| 控除(所得税の還付+住民税の減額) | 168,500円 |
| 返礼品の価値目安(30%) | 約51,000円 |
| 実質的な経済メリット | 約49,200円 |
年収950万円では1回のふるさと納税で約4.9万円相当の経済メリットが得られる計算です。
9. iDeCoによる節税効果
| 年収950万円でのiDeCo活用 | 金額 |
|---|---|
| 掛金上限(企業型DCなし) | 月23,000円(年276,000円) |
| 所得税軽減(20%帯・復興税込み) | 約56,400円 |
| 住民税軽減(所得割10%分) | 27,500円 |
| 年間節税額 | 約83,900円 |
※住民税の軽減額は掛金×10%ちょうどにはなりません。所得割を市町村民税6%分と道府県民税4%分に分け、それぞれ100円未満を切り捨てて足すため(地方税法20条の4の2第3項・第8項)で、同じ掛金でも年収によって100円前後ずれます。上表の軽減額は、掛金あり・なしで税額を計算した差です。
課税所得569万円は20%帯の範囲のため、iDeCo拠出27.6万円はすべて20%帯で確定的に控除されます。
総合節税効果のシミュレーション
ふるさと納税・iDeCo・各種控除を組み合わせた場合:
| 節税手段 | 年間節税・経済効果 |
|---|---|
| ふるさと納税(上限約17万円) | 約5万円相当の返礼品(実質コスト約1,800円) |
| iDeCo(満額) | 約8.4万円の節税 |
| 配偶者控除(対象者のみ) | 約11.1万円節税(満額は所得税38万円/住民税33万円) |
| 住宅ローン控除 | 最大20〜24万円(対象者のみ) |
| 合計(配偶者なし) | 約8.4万円節税+約5万円相当返礼品 |
| 合計(配偶者あり) | 約19.5万円節税+約5万円相当返礼品 |
10. 控除活用の優先順位
| 優先度 | 手段 | 年間節税・経済効果 | 手続き難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | ふるさと納税 | 返礼品約5万円相当(実質コスト約1,800円) | 低 |
| 2 | iDeCo | 約8.4万円節税 | 中 |
| 3 | 配偶者・扶養控除 | 3.9〜11万円節税(対象者のみ) | 低(年末調整) |
| 4 | 住宅ローン控除 | 最大20〜24万円(対象者のみ) | 中(初年度確定申告) |
| 5 | 生命保険料控除 | 3枠満額で約3.2万円節税(上限は所得税12万円・住民税7万円) | 低(年末調整) |
| 6 | 医療費控除 | 10万円超の医療費が対象 | 中(確定申告) |
11. よくある質問
Q. 年収950万円の所得税率は何%?
課税所得は約569万円で、20%帯(330〜695万円)に位置します。限界税率は所得税20.42%(復興特別所得税込み)+住民税10%=30.42%です。実効税率は所得税単体で約7.6%、社会保険料含む全体の実質負担率は約27%程度です。
Q. 年収950万円から1,000万円に上がると手取りはいくら増える?
独身・40歳未満・賞与なしなら、目安として年間約33万円(月約2.7万円)です。年収50万円増に対して手取り増加が33万円(66%)という水準は、給与所得控除固定・厚生年金上限到達(賞与なしの場合)・課税所得が20%帯に留まることで生じます。
Q. 社会保険料はなぜ年収が増えても増えにくくなる?
厚生年金は標準報酬月額65万円(2026年度)が上限のため、賞与なしなら報酬月額63.5万円以上(年収762万円以上の目安)で厚生年金保険料が増えなくなります(賞与がある場合は賞与1回150万円まで賞与にも厚生年金がかかります)。健康保険は上限139万円と高いため、950万円ではまだ増加しますが増加幅は年収増加に比べて小さくなっています。
Q. 年収950万円で住宅ローン控除の恩恵はある?
はい。所得税が約72.6万円あるため、住宅ローン控除(ローン残高の0.7%)が所得税から差し引かれ、多くのケースで満額の恩恵を受けられます。ZEH住宅で借入3,500万円なら1年目の控除額は約24.5万円で、そのほとんどが所得税還付で戻ります。
Q. 年収950万円で確定申告が必要なケースは?
給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象になっている会社員で、給与以外の所得がない場合は、年末調整で処理されるため原則確定申告は不要です。ただし、住宅ローン控除の初年度、医療費控除・寄付金控除(ふるさと納税でワンストップ特例を使わない場合)などは確定申告が必要になります。給与以外の所得の合計が20万円を超える年も確定申告が必要で、給与を2か所以上から受け取っている人は、副業先など従たる給与の収入と給与以外の所得の合計で判定します(給与の合計額が少ない人向けの別の基準もあります)。20万円以下で確定申告をしない場合でも、副業・FX・暗号資産の所得や、家賃などの不動産所得、個人年金保険の年金、源泉徴収なしの特定口座・一般口座の株の売却益など、給与以外で源泉徴収では課税が済まない所得があれば、市区町村への住民税の申告が必要です。
Q. 標準報酬月額の決定はいつ?
毎年4〜6月に支払われた給与(残業代・通勤手当含む)の平均を基に9月以降の標準報酬月額が決まります(定時決定)。基準は支払われた月なので、末締め翌月払いの会社なら3〜5月に働いた分の残業代が対象です。年収950万円(賞与なし)の会社員は2026年度は厚生年金が上限に達しているため、4〜6月に支払われる残業代が多いと、主に健康保険料が増えることがあります。
12. まとめ
- 年収950万円の手取りは約694万円(月約57.9万円)が目安(独身・40歳未満・賞与なしの標準ケース)
- 給与所得控除は195万円の上限に固定、賞与なしなら厚生年金保険料も上限到達済み
- 課税所得は約569万円で限界税率は所得税20.42%(復興特別所得税込み)+住民税10%=合計30.42%
- 主な控除3項目:所得税(約72.6万円)+住民税(約59.1万円)+社会保険料(約123.9万円)
- 住民税の基礎控除は43万円(所得税の62万円と異なる)のため、住民税課税所得は約588.1万円
- 1,000万円との手取り差は年約33万円(月約2.7万円)
- 社会保険料は、賞与なしなら厚生年金が上限固定で増加鈍化。健康保険料・雇用保険料は緩やかに増加
- 配偶者控除は満額(所得税38万円・住民税33万円。逓減が始まるのは合計所得900万円超=給与年収約1,095万円から)
- ふるさと納税上限は独身で約17万円。経済メリット約5万円相当
- iDeCo満額で年間約8.4万円の節税が可能。ふるさと納税との組み合わせで約13万円の節税・経済効果
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この記事の根拠(出典)
本記事で使っている税率・控除額・保険料率は、以下の一次情報(2026年9月時点。確定申告と住民税の申告が要る人の条件は2026年9月28日確認)で確認しています。制度は改正されるため、最新の内容は各リンク先でご確認ください。
- 令和8年分の所得税の基礎控除(合計所得489万円以下104万円/489万円超655万円以下67万円/655万円超62万円)と、給与所得控除の最低保障74万円(給与収入220万円以下):国税庁「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」(PDF)(1ページ目 ⑴イ の基礎控除額の表と ⑵イ の給与所得控除の表。給与収入への換算665万5,556円・850万円も同じ表にあります)/国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」(令和8年12月1日施行・令和8年分以後の所得税に適用)
- 給与所得控除の計算式(給与収入360万円・660万円・850万円で式が変わり、850万円超は195万円で頭打ち):国税庁「No.1410 給与所得控除」。同ページ(令和8年4月1日現在法令等)には、令和8年分・令和9年分(220万円まで74万円)と令和7年分(190万円まで65万円)の表が並んでいます(220万円超の式は両方の表で同じです)
- 所得税の速算表(課税所得195万円・330万円・695万円・900万円・1,800万円・4,000万円で区切る5%〜45%の7段と控除額)と、課税所得の1,000円未満切捨て:国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 所得税額に2.1%を上乗せする復興特別所得税(復興特別所得税額=基準所得税額×2.1%):国税庁「個人の方に係る復興特別所得税のあらまし」。⚠️同ページの課税期間「平成25年から平成49年(令和19年)まで」は改正前の記載で、令和8年法律第12号による延長と分割が反映されていません。改正後の条文は次の2本で読めます。⚠️e-Gov法令検索は版を指定しないと現行版が開き、改正前の「百分の二・一」「令和十九年」が表示されます。下は2027年1月1日施行版を指定したURLです:復興財確法(2027年1月1日施行版)(第13条「基準所得税額に百分の一・一の税率を乗じて計算した金額」=1.1%/第9条第1項「平成二十五年から令和二十九年までの各年分」=課税期間の延長)/防衛特措法(2027年1月1日施行版)(第5条の9「基準所得税額に百分の一の税率」=1.0%/第5条の5第1項「令和九年分以後の各年分…当分の間」)。令和9年分から令和29年分までは1.1%と1.0%に分かれますが、合計2.1%は変わりません
- 健康保険料率9.85%(本人4.925%)・介護保険料率1.62%(本人0.81%)・子ども・子育て支援金率0.23%(本人0.115%)と、標準報酬月額の等級表(健康保険は上限139万円):全国健康保険協会「令和8年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京支部)」(PDF)/全国健康保険協会「令和8年度保険料率のお知らせ」。⚠️料率は都道府県支部ごとに異なります(令和8年度の全国平均は9.90%)。本記事は東京支部の率で試算しています
- 厚生年金保険料率18.300%(本人負担は折半の9.150%)と、標準報酬月額の上限65万円:日本年金機構「保険料額表(令和2年9月分〜)」/同ページから開ける令和8年度版の保険料額表(PDF)に、等級1の8.8万円から等級32の65万円までと、労使合計18.300%・折半額9.150%の保険料額が載っています
- 雇用保険料率(一般の事業・労働者負担5/1,000=0.5%):厚生労働省「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」(PDF)(令和7年度の5.5/1,000から引下げ)
- 住民税の所得割10%(道府県民税4%+市町村民税6%)・均等割4,000円(1,000円+3,000円)と、均等割と併せて徴収される森林環境税(国税)1,000円:総務省「個人住民税」(政令指定都市は道府県民税2%+市民税8%で合計は同じ)
- 住民税の基礎控除43万円(合計所得2,400万円以下の場合。所得税の基礎控除とは額が別で、令和8改正でも43万円に据え置かれています):e-Gov法令検索「地方税法」(第34条第2項第1号〔道府県民税〕・第314条の2第2項第1号〔市町村民税〕。どちらの条も合計所得2,400万円以下を「四十三万円」と定め、2,400万円超は29万円・2,450万円超は15万円・2,500万円超は0円と縮みます)
- ふるさと納税の控除が3本立てであること(①所得税の寄附金控除=総所得金額等の40%が上限/②住民税・基本分10%=同30%が上限/③住民税・特例分=住民税所得割額の20%が上限)と、③が上限に達すると実質負担が2,000円を超えること:総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」/国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」
- iDeCoの拠出限度額(企業型確定拠出年金にも他の企業年金にも加入していない会社員は月23,000円=年27.6万円):e-Gov法令検索「確定拠出年金法施行令」(第36条第2号「二万三千円」)。⚠️令和7年の年金制度改正で、2026年12月の拠出分から限度額が引き上げられる予定です
- 所得税から引ききれなかった住宅ローン控除を住民税から控除できる限度額(入居年などで変わります。くわしくは住宅ローン控除の記事へ):総務省「新築・購入等で住宅ローンを組む方・組んでいる方へ」
- 配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除の額と、その所得要件:国税庁「No.1191 配偶者控除」(本人の合計所得900万円以下38万円/900万円超950万円以下26万円/950万円超1,000万円以下13万円)/国税庁「No.1180 扶養控除」(一般38万円・特定扶養63万円)/令和8年分の所得要件(配偶者・扶養親族の合計所得62万円=給与収入136万円)と配偶者特別控除の逓減表は上記「あらまし」の2〜3ページ。住民税側の控除額(配偶者控除・一般扶養は33万円、特定扶養は45万円。配偶者特別控除は配偶者の合計所得100万円=給与収入174万円まで満額33万円が続き、所得税が満額38万円を維持する合計所得95万円=給与収入169万円より1段広い)はe-Gov法令検索「地方税法」第314条の2第1項第10号・第10号の2イ(1)・第11号
- 給与収入が2,000万円以下で、給与を1か所から受け取り、その給与が源泉徴収や年末調整の対象になっている人は、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら確定申告を要しないこと:国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」/e-Gov法令検索「所得税法」第121条第1項(第1号は「第百八十三条(源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)」による徴収を条件にしています)
- 2か所以上から給与を受ける人は、従たる給与の金額と給与以外の所得の合計が20万円以下なら確定申告を要しないこと(それを超えても、給与の合計額が150万円と社会保険料控除などの合計額以下で、給与以外の所得が20万円以下なら要しないこと):e-Gov法令検索「所得税法」第121条第1項第2号
- 給与以外の所得がある人は3月15日までに住民税の申告書を出すこと(1月1日現在で給与または公的年金等の支払を受けていて、前年に給与所得以外の所得または公的年金等に係る所得以外の所得がなかった人などは除く):e-Gov法令検索「地方税法」第317条の2第1項
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